無理なく勉強して成績を上げる方法は曜日ごとの家庭学習スケジュールを立てる!
成績アップにつながる曜日ごとの家庭学習スケジュール
早めの復習は理解度・記憶の定着率を高めるので、楽に効率よく勉強できます。
早めに復習をするということは、その日のうちに復習をするということです。
すなわち、学校がある日は毎回復習しなければならないということです。
でも、子供に限らず大人でさえも、毎回欠かさず何か好きではないことを続けることって大変ですよね。
では、どうすれば勉強を続けることができるか、つまりコツコツ学習することができるでしょうか?
まず、みなさんのお子さんの1週間の過ごし方を思い浮かべてください。
お子さんが小学生であれば、例えば
月曜日は3時過ぎに帰ってくるけど火曜日は4時半ごろ帰ってくる。
木曜日は5時~5時半までピアノのお稽古に行く。
金曜日の7時~8時はあのテレビ番組を見ている。
というように、曜日ごとにスケジュールが決まっていませんでしょうか?
また、お子さんが中学生の場合、
月~金曜日は部活動があるから帰宅時間はいつも7時ごろ。
土曜日・日曜日は部活動が午前中の時もあれば午後の時もある。
月曜日と水曜日の8時~9時は決まったテレビ番組を見ている。
火曜日と木曜日は塾なので7時過ぎに出かけ9時半ごろ帰ってくる。
というように、やはり曜日ごとにスケジュールがだいたい決まっていませんでしょうか?
曜日ごとに家庭学習の時間を決める
そこで、帰宅時刻・習い事の時間・見たいテレビ番組の時間などを、曜日ごとに書き出し、それ以外の時間でいつを学習タイム(家庭での勉強時間のことを、学習タイムと呼ばせてもらいます)にするか、お子さんと話し合ってはいかがでしょう?
例えば、小学生のお子さんの木曜日のスケジュールを決めるとします。
木曜日は4時半頃帰宅し、習い事がなく、6時から夕食、7時~8時はいつも見ているテレビ番組があるとします。 この場合、「5時半~6時と8時~9時を勉強時間にしない?」と、お子さんに問いかけてみるのです。
ここで、もしかしたらお子さんから不平不満の声が出るかもしれません。
その場合、「じゃあどうする?」と、問いかけ、お子さんの言い分もきちんと聞きます。
しかし1週間のスケジュールを通して木曜日はどうしても1時間30分勉強して欲しいと親御さんが思った場合、このことをお子さんにお話します。
そして話し合い、お子さんが納得したら木曜日の学習タイムは決定、となります。
このようにして、各曜日のスケジュールを決めていきます。
曜日によって学習タイムが長かったり短かったりバラつきが出るかもしれませんが、それは止むを得ません。
1週間の合計時間が親御さんの望む時間になればいいわけですから。
スケジュールが決まったら、次は実行となります。
最初の2,3日は、きちんと実行できると思います。
しかし問題は、それからです。
学習タイムの時刻になってもなかなか勉強を始めない時もあるかもしれません。
でもなんとか実行し、続けてもらうのです。
そして1ヶ月ぐらい続けることができれば、お子さんも徐々に慣れてくると思います。
しかし慣れてきても油断は禁物。
1ヶ月続けることができたら、次は2ヶ月、3ヶ月、と必ず続けて下さい。
期間が長くなればなるほど、お子さんも勉強する習慣が自然に身についていきます。
以前、小学6年生のH君のお母さんから次のような相談を受けたことがあります。
「うちの子は家で全然勉強しなくて困っています。家でダラダラしている時に、勉強しなさいと言っても反抗して、結局やらないのです。どうすればいいのでしょうか?」
H君はどんな子か?
彼はいつも「勉強は嫌い」と言っていました。
しかし、H君はどちらかというと勉強ができる方でした。
ただ「もっと学力が伸びてもいいのではないか?」と私は常々思っていたのです。
結局、家で復習をしないので、成績も伸び悩んでいたのでしょう。
そこで私は、
お母さんに提案しました。
H君のお母さんは、学習タイムを決めてもやらないのでは?と、はじめ、私の提案にあまり同意していませんでした。
さて、みなさんでしたらどうでしょう?
勉強はまあまあできるが勉強嫌いなH君のような場合、学習タイムを決めることは効果的か、それともあまり効果はないか?
普段、「勉強しなさい」と言ってもやらないから、学習タイムを決めてもやらないだろう、だから学習タイムを決めても意味がない、と思っていらっしゃる方。
この考えは違うのです。
『この日のこの時間は学習タイム』というように、勉強時間を予め決めておいた方が、子供は意欲的に学習に取り組むことができるのです。
学習タイムを決めておけば、子供は、その時間が近づくにつれ「そろそろ勉強しなければならない時間だ」と思うのです。
ですから、家でダラダラしている時に突然、「勉強しなさい」と親に言われても、すぐに勉強する気になれないのです。
だから勉強しないのです。
そしてスケジュールを一緒に決めながら書き、出来上がったスケジュールを見た息子は「これならできそう」と、ニコニコした表情で私に言いました。
私は息子に「学習タイムよ!」と、何度言ったことでしょう。
でも息子はそれを聞いても反抗せず「わかった」と言い、開始時刻は予定より遅れはするものの勉強するようになったのです。
勿論、30分の学習タイムを実行できない時や、1時間なのに40分くらいしか実行できない時もたまにあります。
でも、相談する前に比べるとかなりやるようになりました。
先日、○○(いつも見ているテレビ番組)の次週の予告が終わった時「あ~あ、○○終わっちゃった。勉強しなくちゃ。」と、息子が呟きました。
それを聞き、とても嬉しく思いました。
H君の理解度も早くなり、小学6年生の後半のテストはほとんど満点でした。
さらに、中学生になっても、3年間、常に上位の成績を取り続けたのです。
中学生の時は、お母さんと相談せず、一人で学習タイムを決めて、できる限り実行していました。(部活動で疲れて、実行できない時もあったそうですが。)
そして、第1志望の高校に見事合格したのです。
家庭学習のスケジュールの立て方が大切
このように、継続して学習を続けるためには、学習タイムのようなスケジュールを立てることが大切です。
また、継続して学習する習慣は、お子さんが小学生のうちに身につけておくべきです。
小学生の時にほとんど勉強しなかった子が、中学生になってから、いきなり、継続して学習する習慣を身につけることは、困難であると思いませんか?
お子さんが家で全然勉強をせず、そのことで悩んでいる親御さんへ。
お子さんと一度、学習タイムについてお話されては如何ですか?
勉強が好きな子供はほとんどいません。
でも、親が真剣に話をしてくれればその気持ちはきっと伝わると思います。
小学生のお子さんがいる読者の皆様には、是非、早めに学習タイムを決める ことをお勧めします。
家庭で勉強できない曜日がある場合は?
学習タイムを作ることができない曜日があるお子さんもいるかもしれません。
このような時、どのようなスケジュールを立てればよいでしょう? そして、どのようなスケジュールが効果的なのでしょうか?
ここで、中学生のAさんのお話をします。 Aさんは中学3年間、火曜日と木曜日に塾に通っていました。
Aさんは真面目でおとなしい中学生でした。
中学校へ入学と同時に入塾したのですが、はじめの頃は理解力もよく、学校の定期試験でも高得点を取っていました。
ところが、1年生の終わりごろから成績が下がり始めたのです。
私はAさんと話をしました。
Aさんは
と私に言いました。
そこで、私は
と提案し、家での自由な時間を尋ね、曜日ごとの学習タイムを決めました。
数週間経ち、Aさんはというと、学習面で変化がないのです。
理解力も良くならなかったのです。
さらに表情も以前のような明るさがなくなっていたのです。
そこで私は再度、Aさんと話をしました。
すると、Aさんは学習タイム通りに勉強できず、苛立ち、勉強も嫌になってきているというのです。
私はとんでもない過ちを犯してしまったのです。
Aさんは真面目で、私の言うことをきちんと実行してくれる子だったのです。
そして私は、Aさんに対して以前のような高得点をまた取ってほしいという思いがあったのです。
そのようなことから、Aさんと一緒に学習タイムを決める時、無理なスケジュールを立ててしまったのです。
その時立てたスケジュールは今でも覚えています。
その一例として、火曜日と木曜日を紹介します。
Aさんはクラブ活動のため、帰宅するのが7時頃でした。
そして急いで夕食を済ませ塾に出かけます。
塾から帰るのが9時半頃で、特に見たいテレビ番組はなかったので、10時~11時を学習タイムと決めてしまったのです。
ところが、クラブ活動と塾の勉強で疲れきっているAさんにとって、この学習タイムに勉強することは不可能だったのです。
学習タイムに勉強できないことから、だんだん焦り、苛立ち、勉強が嫌になっていたそうです。
家庭学習時間は減るが無理のないスケジュール
私は、このような無理なスケジュールを勧めた自分が間違っていたことをAさんに話し、謝りました。
そして新たに学習タイムを作り直したのです。
私が修正したスケジュールは、通塾する火曜日と木曜日は学習タイムをなくし、他の曜日も学習タイムの時間を少し短くしたのです。
すると、Aさんは
とびっくりした表情で尋ねました。
私が
と言うと、
やや明るい表情で
と答えてくれたのです。
この時からAさんの表情は本当に明るくなりました。
勉強に対する姿勢も変わりました。
理解力も良くなったのです。
ある時、Aさんに
と尋ねると、
と言いました。
Aさんはその後、スケジュールを自分で修正し、学習タイムを多くしたそうです。
そして、中学2年の1学期末頃から学校の定期試験でも再び高得点を取るようになり、常にトップクラスにいました。
クラブ活動は疲れて大変だけど、とても楽しいようで熱心に行なっていました。
そして、第1志望の難関高校へ無事合格することができました。
家庭学習は毎日行なうのが理想だが…。
学習タイムの理想は、毎日行なうことです。
しかしAさんのように毎日行なうことが困難なお子さんもいると思います。
塾ではなくお稽古に通っているお子さんも同様です。
また、クラブ活動をしている中学生のお子さんは、帰宅が遅く、しかも毎日疲れていると思います。
学校のクラブによっては「○曜日はトレーニング中心でハードな(疲れる)日」というのもあるようです。
このような日は家での勉強は不可能に近くなるかもしれません。
ですから、学習タイムを毎日作ることができない場合は、可能な範囲内で作り、必ず実行できるよう習慣にすることが大切です。
『無理に毎日学習タイムを作ったが実行できない』よりは『毎日ではないが無理なく実行できる』方が効果的ですから。
お子さんの習い事がある曜日、曜日によって帰宅時刻がちがう、
曜日によってお子さんの疲れ方が違うなど、
お子さんの曜日ごとの予定・体調を考慮して決めていただければと思っています。
毎日ではなくても、とにかく学習タイムを決め、そして実行していただければ効率よく学習できますし、学力アップにつながります。
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