国語の成績を上げる方法は読書が一番、おすすめの工夫した読書方法

2020年10月11日

国語の成績を上げるコツは読書

 

国語は小学生にとっても、中学生にとっても、特殊な科目のように思えます。

なぜなら、今まで、

「うちの子は学校のテストで算数・理科・社会の点数に比べて国語だけ極端に悪いのです。」

という小学生の親御さんの相談や、

「うちの子は勉強するようになったので英語・数学・理科・社会の成績は伸びているのですが、国語だけはあまり変化がないのです。」

「うちの子は志望高校に合格したいので勉強しているのですが、国語の勉強は何をすればよいのかわからないと言っているのです。」

という中学生の親御さんの相談を何度も受けているからです。

 

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読書好きな子の国語の成績が信じられないレベル

ここで当時中学生だったF君をご紹介します。

私が初めてF君と出会ったのは、彼が中学3年生になる直前の春休みでした。

F君のお母さんは

「うちの子は『勉強しなさいっ!』と何度もしつこく言っても、少ししか勉強しないんです。

だから試験の点数も、通知表の成績も悪くて・・・。」

と言いながら、1・2年生の通信簿と試験の問題用紙・解答用紙を全て見せてくれました。

 

私はこれらを見て、驚きました。今までこんなに驚いたことがない程です。

通知表は、国語以外ほとんど『2』なのです。たまに『3』がありましたけど。(5段階評価です。)

そして試験の解答用紙は、5教科見せてもらったのですが、国語以外どれも20点~50点なのです。

 

 

では国語は、と申しますと・・・、

1年生の1学期から2年生の3学期まで、通信簿は全て『5』。

定期試験は、1年生の1学期から2年生の3学期まで、約半分が100点で他は98点とか96点なのです。

因みに、国語の学年全体の平均点は、大体60点~70点だそうです。

 

私は「国語の成績が素晴らしいですね。国語をよく勉強しているのですか?」と尋ねました。

するとF君のお母さんが「家では国語の勉強は全くしません。他の教科ばかり勉強しているのですが、一向に成績が上がらないのです。」と答えました。

私は『何で国語がこんなによくできるのだろう。』と強く思っているのに対し、お母さんは『何とかして、国語以外の教科の成績を上げて欲しい。』と強く切望しているため、こんな会話になってしまったのです。

私はF君のお母さんと、国語以外の教科の話をしました。

 

 

国語の成績を上げるコツは楽しくできる読書方法

そして、いよいよ国語の話を聞くことになったのです。

F君は、

一番好きな教科は国語で、理由は、楽しいし、試験は簡単で高得点を取ることができるからです。

と言いました。

その時、お母さんがこう言ったのです。

「毎月、学年通信が発行されるのですが、定期試験後はその結果が発表されます。発表の内容は総合得点と各教科の得点の上位10名の氏名です。」

「この子はこの2年間、国語だけはずーっと1位なのです。だから楽しいのでしょうね。」

 

「でも、この子が一番好きなのは国語ではなくて読書なのです。」

それを聞いた時、私はF君に

読書が好きなんだ。どれくらい読むの?

と尋ねました。

するとF君は

ふだんは1週間に7~8冊読みます。

と答えました。

 

私は『えっ!1週間に7~8冊!ということは1ヶ月で・・・。』と思い、

1ヶ月に30冊ぐらい読むの?

と尋ねました。

F君は

はい、大体30冊ぐらい読んでます。でも夏休みとか冬休みは、読む時間がたくさんあるので、もっと読みます。

と答えました。

私は

夏休み中だけで何冊ぐらい読むの?

と尋ねると、

100冊以上読みます。

とF君は答えたのです。

私はあまりの驚きに、唖然としてしまい、ことばを発することができませんでした。

 

するとF君のお母さんが、

「読書が好きなことは、親にとって嬉しいのですが、度が過ぎて困るくらいなのです。」と言いました。

家でF君は、本ばかり読んでいるそうです。同級生が見るようなテレビにはあまり関心がなく、時間さえあれば読書、の毎日だそうです。

F君が出かけて、なかなか帰宅しない時は、近所の書店か図書館に探しに行けば必ずF君を見つけることができる、とお母さんは話しました。

それほど、F君は読書が好きなのです。

書店や図書館で何かおもしろい本がないか、探したり読んだりしているそうです。

私はF君に

どんな本を読んでいるの?

と尋ねました。

読者の皆様は、F君がどんな本を読んでいると思いますか?

因みに、私は文学作品を中心に読んでいると思いました。(国語の成績があまりによいから。)

その時、F君は鞄からメモ帳を取り出して私に見せてくれました。

このメモ帳にはF君が読んだ本がぎっしり書かれていました。

以前、持っている本をまた買ってしまった経験があり、そのようなことを防止するため、読んだ本を記すようにしたのだそうです。

F君は、自分が読んだ本を忘れてしまうくらい多くの本を読んでいるということなのです。

そのメモ帳に書かれている本は、私の予想に反するものばかりでした。

 

SF小説や推理小説など、中学生が楽しみながら読む本ばかりだったのです。

F君が読書好きの理由がわかったような気がしました。

しかし、中には文学作品も数冊記されていました。

私はそのうちの1冊を指差し、

どうしてこの本読んだの?

と、ちょっとへんな質問をしました。

それに対しF君は

これは、学校の教科書に載っているのを読んだ時、続きが知りたいなぁと思って、作品名と作者名をメモし、図書館で探して読みました。

と、教えてくれました。

そうなんです。

F君は学校の授業で国語の教科書の作品を読むとき、勉強のため、読解力をつけるために文章を読むのではなく、単にその文章を読んで楽しんでいるのです。

 

私は話題を変えて

『家で国語の勉強はしない』って、さっきお母さんが言ってたけど、漢字書き取りの練習はしないの?

と尋ねました。

するとF君は、

宿題とか試験前の時は少しするけど、ほとんど知っているからそれほど長い時間ではありません。

と答えました。

私は

どうしてほとんど知っているの?

と尋ねると、

本を読んでいるうちにいろいろな漢字を覚えてしまうのです。

とF君は言いました。

 

F君の読書は国語の成績を伸ばすのにとても効果的だったのです。

F君は文章を読むとき、文章に書かれていることを理解し、その内容を楽しもう、ということを無意識に行っていたのです。

だから試験問題でも、読んですぐに文章の内容を完全に理解するので、各設問に対しても、簡単に答えることができるのです。

これは小説だけではなく、説明文に対しても同じだそうです。

説明文を読み、書かれた内容を完全に理解し、試験中『なるほど!』と思ったりすることもあるそうです。

説明文は、新たなことを知ることができるから、「読んでいておもしろい」と言っていました。

また、多くの文章を読めば、多くの漢字・語句を見ます。

それを何度も繰り返すうちに、それらを自然に覚えてしまうそうです。

 

F君の話から、読書が嫌いなお子さんに読書を勧める際のコツも、わかったのではないでしょうか?

親御さんは、自分のお子さんに読書を勧めるとき、文学作品や推薦図書の本を渡して「この本、読もう。」とか「この本、読んでごらん。」と紹介することが多いと思います。

しかし、お子さんは渡された本を読み始め、おもしろくないと感じ、読むのをやめてしまうのです。

そして、『読書はおもしろくない。退屈だ。』と思ってしまうのです。

ですから、あまり読書をしないお子さんに対し、『この子に読書好きになってもらいたい。』と思ったら、いろいろな本、お子さんが好きそうな本を紹介するのです。

そして、お子さんにとっておもしろい本だけ読むように勧めるのです。

 

国語の成績を上げる読書、おすすめの読書方法

この方法として、例えば、お子さんと一緒に図書館へ行きます。

(中学生のお子さんであれば一緒でなくてもいいのですが・・・。)

そこで、いろいろな本を親御さんが紹介したり、また、お子さんに好きな本を選ばせます。

お子さんに選ばせる時は「おもしろそうだなあと思う本を自由に選んでいいよ。」と言ってあげます。

 

そして(ここが大切なのですが)

「もし読んでみておもしろくないと思ったら、その本を読むのをやめて、別の本を読んでいいからね。」と言ってあげるのです。

こう話してあげることにより、お子さんも気軽に本を読むことができます。

面白くなかったら別の本を読めばいいわけですから。

これを続けていけば、お子さんはいつか、自分にとっておもしろい本に出合うことができます。

そしたら、次はその作者の他の本を選ばせます。

例外があるかもしれませんが、おそらく同じ作者の他の本も楽しく読むでしょう。

こうして、多くの本を楽しく読むことができます。

 

読書が楽しくなれば、読むことが好きになります。

そして読解力がつき、国語の成績も伸びます。

 

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Posted by Let's learn!